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アワプヒ

「ウッチン(ウコン)ひいたけどいらん~?」とIさん。「これウコン? ショウガじゃないの?」
「これもウッチンよ~。いろんな種類があるからさ~」
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「この赤いのが花だよね」 「そう、きたないでしょ(笑)。でもホントの花はここから出る黄色い花よ」
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なるほど~。咲くのはほんの1、2輪なのね
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よく見ると同じショウガ科の、ミョウガの花にそっくり。レモンイエローが美しい~

さて、ではこれは何ウコンなのでしょ? 調べてみるとハナショウガの別名を持つ白ウコンでした。
特に膵臓に良くて糖尿病、高血圧、痛風、疲労回復に効果があるとか。
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インドネシアではLanpuyang(ランプヤン)といって、水虫の特効薬らしい。
そして英名はShampoo ginger だって。なんでシャンプー? とさらに調べると…
ハワイのカヌープランツというサイトに出てました。
(カヌープランツとは、古代ポリネシアの人々がカヌーに乗せてはるばるハワイまで持ってきた植物。
薬用、食用、その他、生活に欠かせない植物ばかりで、とても興味深い智恵の宝庫。
英文サイト The "Canoe Plants"of Ancient Hawai`i© もおもしろい)

ハナショウガのハワイ名は Awapuhi-kuahiwi (アワプヒクァヒウィ)、
花序をしぼると出てくる透明のぬるぬるした液が髪の毛を柔らかくしてくれるので、
シャンプー・コンディショナーとして使われるのだそう。これはやってみなくっちゃーとあわてて畑へ。

「Iさ~ん。昨日ひいたウッチンの花どうした?」「投げたよ。ほら」
と指さす柵の向こうから、バケツ2杯ぶんの花を救出。
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大丈夫、まだまだぜんぜんいたんでない。
さっそくしぼってみると…うわー出る出る、ぬるぬるした汁が。この花序が水タンクになっているわけだ~
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しかも清涼感のあるとってもいい香り。ハナショウガの精油成分はゼルンボンといって、がんに関係するEBウイルスの抑制作用、抗炎症作用、生体防御・解毒酵素の誘導作用が発見され、研究されているらしい。
ボウルにためると黄色っぽくなりました。ちなみにこれ、おいしい飲み物にもなる、というのでなめてみる。
むむ、まずくはないけど甘みはないのでおいしいとは感じないかな? 
でも喉が渇いたら飲めるわけだ。
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髪につけるとしっとりなじむし、香りがいいからいい気持ち~
そのまま残してもいいらしいのだけどお湯でさっと流す。
乾燥後は…うん、確かにうるおい感あるかも。
正直いってめっちゃしっとりするわけではないし、市販のコンディショナーやヘアパックには負けるけど、
いわゆるリンスインシャンプーよりはいい感じ。
最近はお湯だけ洗髪&アップルビネガーリンスのことが多いのだけど、
アワプヒの花がある間はこれでいこう~っと♪

*おまけ*
翌日Iさんにシャンプーの結果を報告すると、こんなことも教えてくれました。
「そういえば昔、井戸のところでおねえさんたちが、ハイビスカスの新芽をもんで出てくるぬるぬるした汁で髪を洗っていたわよ。クチャっていう沖縄の泥岩でできた洗い粉もいいのよ。昔はよく市場で売っていたけど、最近は見ないね~」
ハイビスカスの新芽~?
帰りがけにちょっと道ばたのハイビスカスをちぎってもんでみたけど??
これはまたじっくりやってみよっと。
クチャは那覇の公設市場とかではまだ売られていて、最近ふたたび注目され、新しいパックも登場しているらしい。昔ながらの紙パッケージ・クチャ、欲しい~。石垣では売ってないかな?
by fromishigaki | 2010-09-07 11:22 | vegetable garden

自然と暮らし、旅の記録


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