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2010年 08月 16日 ( 1 )

ビリラの夢

アラゴンピレネー最後の宿は、中世の村 Sos del Rey Catolico ソス・デル・レイ・カトリコにあるツーリズモ・ルーラル El Sueño de Virila  。もとは8世紀にさかのぼるユダヤ教のシナゴーグ(集会礼拝所)で、16世紀には邸宅として使われ、その後は廃墟となっていたのを、今のオーナーのGuriさんが購入し、改築。1200年の時を経た石組みや梁はそのままに、モダンな宿として息を吹き返したのです。
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建物は4階建てで、宿の裏手にある駐車場はオートシャッターつきのガレージ。でも、表は昔ながらの狭い路地(この村はアスファルトにせず、手間暇かけて石畳の道を保存しています)に面したアーチ型の扉。
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客室やダイニングルームだけでなく、図書室や居間などのスペースもほとんどオープン。
昔ながらの石組みの建物に、モダンな家具、ポップなファインアートを配したセンス…すてきすぎます。
この丸いスチールの網の下は空洞。シナゴーグ時代は浴槽だったもので、その後はワイン樽として使われたとか。
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宿になる前はスペイン内戦時を描いた映画『La Vaquilla(雄牛)』のセットとしても登場しました。
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「この食器棚の下が隠し扉になっていて兵士から隠れたのよ」
と教えてくれたのは、マドリッド近郊から泊まりに来ていた若いご夫婦。朝食のサービスに忙しいGuriさんに代わって、この宿のエピソードをいろいろ教えてくれました。
お部屋もゆったり広々で、窓の外はテラス…ちょっと贅沢な雰囲気でしょ
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そう、実はもともとこの宿に泊まる予定ではなく、もうひとつの中世の村 Uncastilloにあるツーリズモ・ルーラル Posada La Pastora を予約していました。ところが出発の2週間前になって「勘違いしていてこの日の宿泊は受けられなくなってしまいました。代わりに友だちのツーリズモ・ルーラルを紹介します。うちよりもグレードが高くて値段も高いけど(114ユロ)、差額はこちらで負担します」というのです。車で30分ほどしか離れていないし、ウェブサイトを見ると素敵な感じなのでお願いすると、すぐに El Sueño de Virila から、74ユロの予約確認書が送られてきました。
もし最初から El Sueño de Virila を知っていても、一泊100ユロ以上なので選択肢からはずれていたはず。そう思うと、なんだかこの歴史ある家に呼んでもらったようで、不思議な気持ちがするのでした。

というのも、ささいなことだけどちょっとおもしろいことがあったから。

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by fromishigaki | 2010-08-16 16:46 | '10ピレネー